良い睡眠は、習慣にさえしてしまえば、さほど努力は必要ない。
いわば夢を叶えるもっともシンプルな方法だ。
こんにちは。めん太役の岡田です
今回は「スタンフォード式 最高の睡眠」について書評します。

あなたは自分の「眠り」に満足していますか?
僕は毎日7時間以上は寝ているのですが、それでも「朝起きるのが辛い」と感じることが多く、なんとかして睡眠の質を上げたいとずっと考えてきました。
本書「スタンフォード式 最高の睡眠」はそんな僕の疑問に答えてくれた一冊でした。
ページ数:251ページ
出版社: サンマーク出版
所要時間:2時間半前後

著者はスタンフォード大学医学部教授、同大学睡眠生体リズム研究所所長の西野精治さん。
スタンフォード大学は、世界一の睡眠研究所で、世界で活躍する睡眠研究者のほとんどがスタンフォードに籍をおいたことがあるそうで、「世界の睡眠研究はスタンフォードから始まった」とまで言われている睡眠研究の聖地です。
西野さんはそんなスタンフォード大学で睡眠の研究をされている、まさに「睡眠のエキスパート」
内容への説得力がありますよね。
本書では、「睡眠は量より質」ということを基本として、「脳・体・精神」を最高のコンディションに整える「究極的に質が高まった睡眠」を紹介されています。
「最高の睡眠」の鍵を握るのは眠り始めの「黄金の90分」
今回も本書の内容を活かした生活をする男の「解説付きためになるVlog」をYouTubeにアップしました。
「黄金の90分」を得るための理想的な1日を送っております。
ブログでは紹介しきれなかった細かい習慣も散りばめてみましたので、よろしければ是非ご覧ください!

それでは早速、書評していく!
90分の黄金法則「睡眠は眠り始めの90分で決まる」

ノンレム睡眠、レム睡眠という言葉は知っている方も多いでしょう。
→明け方に近づくと浅く、短くなる。
レム睡眠:脳は起きていて体は眠っている(浅い眠り)
→明け方に近づくと長くなる。現実的な夢はレム睡眠中に見ている。
人間はノンレム睡眠とレム睡眠を起床するまでに4〜5回交互に繰り返しながら眠ります。
その中で最も重要とされているのが、寝付いた後すぐに訪れる1回目のノンレム睡眠。
このノンレム睡眠は個人差ありますが、70分〜90分とのこと。
この90分が睡眠全体でもっとも深い眠りであり、ここをいかに深くするかが「最高の睡眠」の鍵。
本書ではこの90分を「黄金の90分」と称して、いかにこの90分の質を高めるかについて解説しています。
「黄金の90分」の質を高めれば、スッキリした朝を迎えることができ、「しっかり寝たはずなのに疲れが取れない」ということも防げます。
たとえ、忙しくて睡眠時間を確保できなくても、質のいい「黄金の90分」を取れればスッキリ目覚められる可能性は高まります。
逆に言うと、眠り始めの90分の質が悪いと、その後いかにたくさん寝たとしても、気持ちのいい朝は迎えられません。
②グロースホルモンの分泌(アンチエイジング効果)
③脳のコンディションがよくなる

「黄金の90分」を手に入れるための2つのスイッチ


という人も多いことでしょう。
僕もそんな中の一人。
眠り始めても熟睡できない・・・
あれは本当に苦しいです。
規則正しい生活を送れる人はまず、起床時間と就寝時間(特に就寝時間)を固定して、リズムを整えてやることが大事。
ただ、毎日同じ時間に眠れる人の方が珍しいかもしれません。
本書では、そんな人が「黄金の90分」を手に入れるために、「体温」と「脳」という2つのスイッチが紹介されています。
「黄金の90分」を手に入れるための「体温のスイッチ」
まずは体温。
「夜間は体温が下がって眠くなる」
というのは聞いたことがある人も多いかもしれません。
厳密に言うと、夜間下がるのは体の内部の体温である「深部体温」であり、逆に手足の温度(皮膚温度)は日中低くて、夜間高くなります。
寝るときは、手足の温度をあげて熱を放出し、深部体温を下げているわけです。
つまり、夜間は皮膚温度を上げて、深部体温を下げてやればいいわけです。
そのための有効な方法として紹介されていたのが入浴。
深部体温は入浴によって「一時的に」上がると、その後上がった分大きく下がろうする性質があります。

その下がったタイミングで眠りにつくと、スムーズに眠れる可能性が高まります。
入浴のタイミングは就寝90分前が理想。
(また出てきましたね90分)
深部体温は入浴90分後に元に戻り、その後さらに下がっていきます。
そのタイミングでベッドに入ってやりましょう。
僕の場合、風呂に入る時間は日によってマチマチだったんですが、この話を聞いてからは21時を意識して入るようになりました。
ベッドの中で「今体温が下がってきていて、もっとも眠りやすいタイミングなんだ」と思えるだけでも効果ありです。
なお、忙しくて寝る90分前の入浴は無理な方は、深部体温が上がり過ぎないぬるめの入浴、もしくはシャワーがオススメとのことでした。
「黄金の90分」を手に入れるための「脳のスイッチ」
脳のスイッチのキーワードは「いつもどおり」「退屈」
眠りにつく前の脳はチャレンジを好みません。
とにかく「いつもどおり」過ごすことが、脳を睡眠モードに変える鍵になります。
「夜間のスマホやPCのブルーライトは眠りを阻害する」とよく耳にしますが、ブルーライト自体はかなり目を近づけないと影響が出ないようです。
それ以上に、スマホやPCの操作で脳を刺激することが問題らしい。
寝る前は何も考えず、「退屈」に過ごしましょう。
本を読むにしても、ストーリーが気になる小説よりも、退屈な本を選んでみるといいかもしれません。
「眠りの天才は頭を使わない」のです。
覚醒戦略!「最高の睡眠」は「最高の覚醒」から

質のいい睡眠は、夜の行動だけでは手に入りません。
本書に言わせると「朝起きてからの眠るまでの行動習慣が最高の睡眠をつくり出し、最高の睡眠が最高のパフォーマンスをつくり出す」のです。
先ほどと同様、覚醒にも「スイッチ」があります。
こちらは「光」と「体温」
諸説ありますが、人間は「24.2時間」のサーカディアンリズムで活動しており、そんな私達が24時間の地球のリズムに同調できるのは「光」があるからです。
体温、自律神経、脳やホルモンの働き・・・全て光がないとリズムが崩れて調子が悪くなってしまいます。

「光」を利用して覚醒する戦略としては、ベッドから出て朝の光を浴びることを習慣にする。
シンプルですが、結局これが最強です。
朝の光を浴びると、眠りを推進するホルモンである「メラトニン」の分泌を抑制してくれるのですが、この現象は視覚とは別物なので、直接太陽を見なくても日の光を浴びればOKです。
また、雨やくもりで太陽が見えなくても、体内リズムや覚醒に影響を与える光の成分は脳に届いているから大丈夫です。
僕は朝起きて最初にやる作業がこのブログ執筆なのですが、その前に必ず外を散歩して光を浴びるようにしています。
オーディブルなどで小説を聴きながら歩くのがオススメ。
ただ、ストーリーが面白いと、ついつい朝の貴重な時間を食いすぎるので要注意です(笑)
続いては2つ目のスイッチ「体温」について。
体温はサーカディアンリズムの影響を強く受け、睡眠中は下がり、覚醒時は上がります。
つまり覚醒時はしっかり体温を上げてスイッチONにしてやる必要があります。

と言っても、体温はサーカディアンリズムで自然に上がってくるもの。
難しく考える必要はありません。
・日中汗だくになるほどの運動をして体温が上昇すると、その分体温が下降し眠くなるので注意する。
・夕食抜きは体温上昇を招き眠れなくなるから注意する。
このあたりを知っておくと良いかもしれません。
書評まとめ『スタンフォード式 最高の睡眠』西野精治
『スタンフォード式 最高の睡眠』西野精治
いかがだったでしょうか?
→眠りはじめのノンレム睡眠を制す者が睡眠を制す!
・「黄金の90分」を手に入れるための2つのスイッチ
→「体温」と「脳」2つのスイッチをうまく使おう!
・覚醒戦略!「最高の睡眠」は「最高の覚醒」から
→最高の睡眠は朝の行動から決まっている!
「睡眠時間はとにかく7時間以上確保しましょう」
というわけじゃなく、「黄金の90分」を軸に睡眠の質の重要さを教えてくれる一冊。
特に忙しくて睡眠時間が確保できていない方にはとてもオススメできます。
ただ、本書にはこれ以外にも、
・夢はたくさん見た方がよかった!
・アラームは「2つの時間」でセットする
・「咀嚼力」で眠りと記憶を強化する
・「金の眠り」になる酒を飲む
・睡魔に打ち勝つスタンフォード式「アンチスリーピング」メソッド
・世界のトップがやっている超一流の仮眠術
眠りの正しい知識を得、眠り方を改善すれば、必ず脳は生まれ変わり、仕事のパフォーマンスも向上します。
