こんにちは。めん太役の岡田です。
今回は、『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』について書評します。
この本では「科学的に裏付けされた本当に体に良い食事とは何か」を、豊富な統計データとともに紹介されています。
「世界一シンプル」と銘打っているとおり、「健康に良い5つの食品」を食べて「健康に悪い3つの食品」を避けるというシンプルなルールが基本になっています。


という方にはオススメの一冊。
ページ数:198ページ
出版社: 東洋経済新報社
所要時間:1時間半前後

著者は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授の津川友介さん。
とにかく科学的根拠に基づいた統計に主観をおいて書かれているのが印象的でした。

今回も本書の内容を活かした生活をする男の「解説付きためになるVlog」をYouTubeにアップしました。
体に良い5つの食品と、体に悪い3つの食品を食卓に並べながら1日を過ごします!


それでは早速、書評していく!
体に良いという科学的根拠がある5つの食品

本書で推奨されている、科学的根拠にもとづく「本当に健康に良い食品」は以下の5つです。
②野菜と果物(フルーツジュースとじゃがいものは除く)
③茶色い炭水化物(玄米や全粒粉など)
④オリーブオイル
⑤ナッツ類
巷には、健康本やテレビ番組など、あらゆる「健康情報」があふれています。
ただ著者に言わせると、その質は落胆せざるを得ないほど低いというのが現状のようです。
医師や栄養士が正しいとは限らないし、省庁が発表する「ガイドライン」ですら歪められている可能性を否定できないとのこと。

一方、上に書いた5つの食品は、数多くの研究(※)によって本当に健康に良いというのが証明されています。
ダークチョコレート、コーヒー、納豆、ヨーグルトなど、「健康に良い」というイメージがとても強い食品でさえ、「ひょっとしたら健康に良いかも」くらいで、この5つの食品ほどのデータは無いそうです。
※メタアナリシス:複数のランダム化比較試験をまとめた最強のエビデンス
一方、健康に悪いと証明されている食品も存在します。
体に悪いという科学的根拠がある3つの食品

(牛肉や豚肉。鶏肉は含まない。加工肉は特にNG)
②白い炭水化物(白米や小麦粉など)
③バターなどの飽和脂肪酸
単純にこの3つの食品を我慢して食事量を減らすよりも、この3つの食品を「体に良い5つの食品」に置き換えることがオススメです。

成分よりも食品そのものが重要


僕も健康オタクとして、そういう情報には目が無いのですが、本書いわく成分よりも食品そのものが重要とのことです。

このように考えられるようになったきっかけの一つとして、例示されていたのが緑黄色野菜などに含まれる「βカロテン」です。
緑黄色野菜(食品)として摂取すると、病気のリスクを下げるものの、「βカロテン」という成分を抽出してサプリメントとして飲んでも効果がない・・・どころか、死亡率や心筋梗塞のリスクを逆に高めてしまうそうです。
同様に「健康!」というイメージが日本人の本能に焼きついている「リコピン」も体にいいというエビデンスはないそうです。
つまるところ、大事なのは体にいいらしい「成分」を摂取することではなく、体にいい「食品」を選ぶことです。
βカロテンじゃなくてニンジン、リコピンじゃなくてトマトに目を向けましょう!


日本食は体にいいのか


なんとなく低カロリーで、バランスもよくて、世界一の健康食なイメージがあります。
ただ、悲しいことに日本食が健康に良いというエビデンスは弱いそうです・・・
その理由は主に以下の2つ。
②塩分摂取量が多すぎる
確かに日本食と言えば”米”ですので、炭水化物は多くなります。
味噌汁や漬物など、実は塩分も多いんですね。

白米と砂糖は同じ!?
まず主食の白米がよくない。
上で書いた「健康に悪い食品」の中の『白い炭水化物』にあたります。
白い炭水化物とは、白米、うどん、パスタ、小麦粉など精製された炭水化物を意味します。
この精製の過程で栄養や食物繊維が落とされるため、白米はほぼ“糖質の塊”と言えます。
砂糖ほど甘くないので連想しづらいですが、茶碗に盛られたご飯を食べるのも、甘いお菓子を食べるのも体にとっては似たようなものです。
糖尿病予防のためにも、出来るだけ食べる量を減らすことに越したことはないそうです。
主食を玄米に置き換えたり、大量のサラダを主食にしたりと「主食=白米」というマインドを捨てることが推奨されています。
塩分の多い味噌汁や漬物も控えるように書かれていましたので、血圧が気になる方などは意識してみるといいかもしれません。

書評まとめ『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川 友介
『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川 友介
いかがだったでしょうか?
「健康に良い5つの食品」を選び、「健康に悪い3つの食品」を避けよ
・成分よりも食品そのものが重要
大事なのは体にいいらしい「成分」を摂取することではなく、体にいい「食品」を選ぶこと
・日本食は体にいいのか
①炭水化物が多い②塩分摂取量が多すぎるという理由で決して体にいいとは言えない
「健康に良い5つの食品」を選び、「健康に悪い3つの食品」を避ける・・・このシンプルな法則を意識するだけでも全然違ってきそうですね。
ただ、本書にはこれ以外にも、
・チョコレートは薬か毒か
・フルーツジュースはできるだけ避ける
・オーガニック食材は健康にいいのか
・魚には水銀などが含まれているから食べすぎない方が良い?
・牛乳やヨーグルトは体に良いのか、悪いのか?
・グルテンフリーは健康に良いのか?
・牛肉、豚肉、ソーセージやハムは健康に悪い
・「カロリーゼロ」は健康への悪影響も「ゼロ」?
・高齢者はほどほどに肉を食べるべし
・インターネットを使って正しい健康情報を入手する方法
など、最新の科学的エビデンスを元にした、食に関する新常識が詰まっています。
健康に関する情報が飛び交いまくっている今こそ、日本人が読むべき一冊だと思います。
あなたが当たり前に思っている常識がこの本を読むことで変わるかもしれません。