こんにちは。めん太役の岡田です。
今回は、『酒好き医師が教える最高の飲み方』について書評します。
この本では、酒飲みの素直な疑問や不安を医師や専門家が回答してくれています。
二日酔いや悪酔いをしない飲み方や、太らない飲み方、病気にならないための適切な酒との付き合い方など幅広い知識が紹介された、酒飲みにとっての必読書と言えるでしょう。



という方は参考になると思います。
私自身、酒にまつわる失敗を数えきれないほどしてきた人間なので、教訓になる一冊でした・・・!
ページ数:285ページ
所要時間:1時間半〜2時間くらい


著者は、エッセイスト・酒ジャーナリストの葉石かおりさん。
(監修:自治医科大学付属さいたま医療センター 浅部伸一さん)
筆者自身が酒好きということで、酒飲みの気持ちを理解しながら書かれているのが伝わってきます。
そんな筆者が医師や専門家に取材した内容をまとめたのが本書。
酒好きなら誰もが一度は不安に思いながらも、ビールと一緒に流してきた疑問に対する回答を、科学的な根拠を用いながら紹介しています。

今回もYouTubeに「ためになるルーティンVLOG」をアップしました。
恥ずかしいサムネですね。
この本のテクニックを使った「最高の飲み方」を実践してみましたので、是非画像をクリックしてYouTubeもご覧ください!

それでは早速、書評していく!
日本人が飲んでもいいアルコールの「適量」とは

この本では、酒の健康効果から肥満や病気にならない飲み方が書かれているのですが、結局結論は、
飲んでもいいけど適量にしなさい!
ということです。
まぁわかりきったことですが、これを守れない人(自分含む)が多いんです。
日本人の適量は、純アルコールに換算して「1日20g」です。

僕と同様、「少ない」と感じる方がほとんどではないでしょうか?
自宅で飲む場合ならまだしも、街に飲みに出かけるとなると、この範囲内で収めることは至難の技でしょう。
1週間の適量を守るため休肝日を設けよう

そのために必要になるのが、やはり「休肝日」です。
休肝日が『ない人(週5〜7日飲む人)』は、『ある人(週1〜4日飲む人)』に比べ、1.8倍の死亡リスクになる
1週間の飲み計画を立てて、特に飲み会が続く週などは自宅での飲酒は控え、なんとか1週間の総摂取量を150g以下に抑える努力をしましょう。
ちなみに、

僕は1日150g以上楽勝で飲んでしまう人だったので、本当気をつけます・・・
酒は適量、休肝日を設定、食生活に留意して、適度に運動する・・・
結局これに尽きるのだ。
二日酔いや悪酔い防止をするための飲み方

ただ、適量というのはわかっていても、どうしても飲みすぎてしまうもの。
その場が楽しいと特にそうです。
私も、「今日は適量にする!」と思いながら何度も失敗を繰り返してきたので、本当よくわかります。
その瞬間は良くても、翌日の後悔が半端ないのです。

そんな飲みすぎた時のダメージをできる限り小さくして、二日酔いや悪酔いを防ぐ方法は絶対に知っておくべきでしょう。
僕がこの本を買った理由もまさにそれです。
二日酔いや悪酔いを防ぐためのポイントは「アルコールの血中濃度を急激にアップさせないこと」です。
つまり、アルコールの血中濃度上昇が、二日酔いや悪酔いの原因になっていたんですね。
「油もの」を先に食べることで二日酔いや悪酔いを防止する

アルコールは、胃で5%が、小腸で95%が吸収されます。

アルコールを空きっ腹に流し込んでしまうと、小腸で一気に吸収され、アルコール血中濃度を急激に高めてしまいます。
いかに胃でのアルコール滞留時間を長くし、小腸に到達する時間を遅らせるかが大事なわけです。

この時、”胃の中に何を入れるとより有効か”ということなんですが、意外にも「油もの」らしいです。
油ものを食べ過ぎると、胃もたれ起こすのはイメージしやすいと思います。
つまり、油ものは「消化に時間がかかる=胃における滞留時間が長い」わけですね。
それと一緒にアルコールをとってやれば、アルコールも胃の中で”油もの渋滞”に巻き込まれ、小腸へ運ばれるのが遅くなります。
結果、吸収されるスピードが遅くなり、アルコールの血中濃度上昇がゆるやかになることで、二日酔いや悪酔いの防止につながってくれます。


健康の敵というイメージしかない油物が、実は二日酔い防止に役立ってくれるとは、なんだか嬉しくなります。
油もの意外ではこんなものもオススメです。
キャベツ:ビタミンUによる胃の粘膜保護効果があり、飲む前に食べると、アルコールの吸収速度を遅らせる

つまみは納豆がオススメ!

つまみを選ぶ際には、たんぱく質、ビタミンB1、食物繊維の3つを含む食品を選ぶのがいいらしい。
ビタミンB1:アルコールが分解される際に大量に消費される
食物繊維:胃に長く留まり、アルコール吸収をゆるやかにしてくれる
本書でのオススメ食品は「納豆」

低カロリーでたんぱく質が豊富なのはもちろん、特有のネバネバ成分が胃粘膜を保護するので、飲み翌日の胃の不快感を緩和してくれます。
居酒屋で納豆つまみに飲むことは難しいかもしれませんが、自宅で飲む時には納豆を取り入れてみてはいかがでしょうか。
ビールとか日本酒に合いそうですよね。

日本酒の健康効果

本書では、酒の健康効果も紹介されています。
焼酎や赤ワインやビールの健康効果も紹介されていましたが、日本酒について書いてみようと思います。
なぜなら僕が日本酒を好きだからです。

みたいな意見もありますが、日本酒は生活習慣病予防に役立ち、毎日”適量”を飲むことは健康面にいい影響を及ぼすとのことです。
その由縁は、他の酒類に比べてダントツ一位のアミノ酸含有量。
日本酒には、さまざまなアミノ酸がバランスよく含まれており、糖尿病をはじめとする生活習慣病全般に効果が期待できるという。
「糖尿病だから日本酒は避ける!」という考え方も、医学界では過去のモノになっているようで、日本酒好きの私からするととても嬉しい情報でした。
また、学習、記憶能力の改善にも効果があるとのこと!
日本酒から発見されたペプチドが、大脳にあるバソプレッシンというホルモンなどを調整し、学習、記憶能力を改善するらしいです。
日本酒が原因で、幾度となく記憶を飛ばした経験のある自分としては、まさか記憶能力の改善に効果ありとは・・・!
やっぱ何事も”適量”なんだな、というのを思い知らされました。
そのほか、美肌効果もあり、直接手や顔に塗ってもいいそうです。
飲み会で日本酒が余ったら、顔に塗りたくって帰りましょうw

日本酒の”適量”と選び方
日本酒の適量は1日あたり1〜2合です。
日本酒パートの専門家、秋田大学名誉教授の滝澤行雄さんも、毎晩純米酒を1〜2合程度楽しんでおられるとのことです。

選ぶ際は、「純米酒」を選びましょう。
値段の高い純米大吟醸の方がいいのかと思いきや、純米酒の方がいいらしいです。
お財布に優しくて嬉しいですね。
純米酒タイプ:お米と麹だけで造る
※純米酒の中でもお米をたくさん磨いて造った高価なものが純米大吟醸
純米大吟醸は、お米をたくさん磨く分、アミノ酸含有量が純米酒よりも下がります。
飲みやすくはあるが、健康や美肌のためには純米酒がベターです。

結局「酒:水=1:1」が最強な件

もちろん水分の摂取は必須です。
アルコールの利尿作用により、尿量が増えて脱水症状に陥りやすいので、飲んだ後はもちろん、飲んでいる最中にも水を飲むことを心がけましょう。
僕も悪酔い防止のため、色々と試しましたが、結局「酒:水=1:1」で飲むこと以上の対策はないという結論にいたりました。
これは「酒:水=1:1」を”意識する”というより、自分の中で”ルール化”するのが一番です。
居酒屋着いたら、「とりあえずビールで!」ではありません。
「とりあえずビールと水で!」です。
さらに、「酒だけじゃなく、水も飲み干さないと次の酒に進めない」というルールも守ると最強です。
単純計算で、飲む速度が1/2になるので、悪酔いする確率も1/2になります。
酒の失敗が多い自分ですが、このルールを守った時の失敗はないので、いかにこのルールが最強かということです。

ちなみに、水は飲み過ぎると、低ナトリウム血症を招き、虚脱感や食欲不振、悪心といった症状を引き起こすとのこと。
1:1で飲んでいくことがベストです。

書評まとめ『酒好き医師が教える最高の飲み方』葉石 かおり
『不摂生でも病気にならない人の習慣: なぜ自律神経の名医は超こってりラーメンを食べ続けても健康なのか?』葉石 かおり (著), 浅部 伸一 (監修)
いかがだったでしょうか?
日本人の適量は、純アルコール換算「1日20g」休肝日を設定しながら適量を守ろう!
・二日酔いや悪酔い防止をするための飲み方
油ものを先に食べる、つまみを納豆にするなど工夫してアルコール血中濃度の急上昇を防ごう!
・日本酒の健康効果
ダントツ一位のアミノ酸含有量を誇る日本酒は生活習慣病予防や美肌効果あり!
・結局「酒:水=1:1」が最強な件
悪酔い防止にこれ以上の対策はないというのが自論です。
なんだか、今日から上手に酒を飲める気がしてきました・・・!
ただ、本書にはこれ以外にも、
・本当は怖い「脂肪肝」検診結果をちゃんと見よう!
・「酒は百薬の長」はあくまで”条件付き”
・ウコンで肝障害に!脂肪肝の人は要注意
・水はすぐにお腹いっぱいになるのにビールはなぜたくさん飲める?
・「鍛えれば酒に強くなる」はホント?
・飲酒が「大腸がん」のリスクを上げるのは確実
・飲みすぎが男性ホルモンを減らす!?
・本格焼酎のパワーで「血栓」を撃退!?
・赤ワインはなぜ健康にいいのか?
・良薬は口に苦し!?ビールの苦味で認知症予防に
・恐ろしいアルコール依存症の末路
など、飲むことのリスクと健康効果、そして正しい飲み方と、酒好きの方にとっては「決定版」と言える一冊になっております。
酒を飲む機会が多い社会人の方、そして酒を飲み始めた大学生まで幅広い年齢の方のためになるはずです。

この本に出てきた医師や専門家は、自身も酒好きな人がほとんどです。
ぜひ本書を読んで、健康で楽しい酒ライフを始めましょう!!